時事随筆

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カナタチの再反論に感じる違和感

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ただの雑感です。


カナタチ(ジョセフ・カナタチ - Wikipedia)コメントを読んだ直後は、カチンと来ていたのだけど、よくよく読み直してみると『彼の立場では正しい』という事を思いました。カナタチ氏は日本の主権者でもなく、有権者でもなく、日本の統治者でもないし、政治家でもない、国連の報告者であるという点だけみれば、そのコメントは理解できます。


カチンときた理由も、彼が日本政府のコメントに怒ったからである事を踏まえれば、彼の怒りに私が反応しただけだと思えば、そんなものかとも思います。喧嘩の売り方が上手い、そんな感じですね。



カナタチコメントに違和感があると思う正体は別のとことにある。従来、組織犯罪処罰法改正案でのテロ等準備罪(共謀罪)の制定にあたって、民進党がどのように反対してきたかを想起してみます。


「毒入りカレーで人を殺す計画の際、カレーだけをつくったケースは実行準備行為にあたるか」など、民進党の作成した「追及リスト」は実に酷いものでした。
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他の野党については更にひどく

「殺人など凶悪犯罪の場合であれば、相談の段階で取り締まれるものもある。でも、今やろうとしていることは全く違う。私とあなたが何かについて話し合う。その時点で共謀です。あいつ、むかつくな。殴ってやろうか。共謀成立、相談成立です」

等と言う訳です。
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更には「居酒屋で悪口を言えば共謀罪」なんてものもある


反対者がこんなアホなことを言い続けるから、ついには法務省も大真面目に違法ではない、と言わねばならなくなる。
法務省:組織的な犯罪の共謀罪に関するQ&A


カナタチ氏は、国内のこのような状況をご存じないでしょう。日本国民でも、日本の政治家でもないので。それゆえに、法の条文を純粋に読んだ上での批判であると仮定すれば、万一にもロビー活動の結果によるにしても、そのコメントには一顧の余地がありますね。しかし、悲しいかな彼のコメントには法的な拘束力など当然なく、何かを言われたからと言って成立までのスケジュールを見直す必要もなければ、彼が賛成する様に法案の修正を行いご機嫌伺いをする必要すらもないのです。ですので、政府がどう扱うのか?について、私は眺めておればいいだけです。法案の成立が遅れ、TOC条約の批准時期が遅れ、法の発行が遅れる事で、無防備にオリンピックを迎える心配をする必要はないという事を思えば、政府の対応を見ていれば良いと思った次第。


  • もしも蓮舫がカナタチ氏の様にスマートであれば
  • 民進党の批判が、カレーを作ったら逮捕などと言わず理知的であれば
  • 蓮舫二重国籍事件の時に嘘をつかず即座に事実を明らかにしていれば
  • 民進党が常にブーメランを投げ続けてなければ

少し状況は変わったのかもしれないですね。

カナタチ氏のコメントは、彼の立場を考えれば正しいと思うし、内容も一顧の余地があるものだという事は言えると思います。法的拘束力はないものですし法案成立に向けて気にする必要もないのだけど、取り扱いを間違うと、政党支持率に影響がでると思うので、政府としての対応には注目したい所です。

id:IronTeeth 納得して賛成している国民も多数いるし、国会議員は国民の信任を得た代議士であるので、余計な勧告は無用に願いたい。人権のリーダーという評価よりも安全な社会が欲しいし、野党の愚かさを知って口を開いてほしい。

実にこの通りだと思いました。強く同意します。